自動車のボディの骨格にあたる部分をフレームといいます。フレームにタイヤを支えるサスペンションアームやスプリングをはじめ、エンジン、動力伝達機構、ステアリング機構などが取り付けられ、さらにその上に人が乗る部分(キャビン)が載せられています。これが自動車の基本的な構造です。ちなみにフランス語では、シャシ(chassis)というのがフレームにあたります。
しかし、現在の自動車(一般の乗用車)の多くは、フレームとキャビンが一体化した「モノコックボディ」という形式になっています。これは、鉄板をプレス加工し溶接することによってキャビン形状をつくり、強度が求められるフレーム部分も同時に成形する方法で、自動車全体を軽量化することが可能です。軽量化により、走行性能や燃費も向上、また衝突安全性の面からも注目されるようになっています。
モノコックボディでは、事故による外力が加わったとき、あえて変形しやすい部分(=クラッシャブルゾーン)を設け、変形していく過程をコントロールできるようにしています。より安全性が高まるということで、主流になっているのですね。